米国投資家ビザ EB-5 レポート・事件概要
米国EB-5投資での出来事を振り返って (Jan. 2, 2026)
〜パームビーチ開発プロジェクトに関わった私の経験〜
私は8年前、米国EB-5プログラムを通じて移住を検討していました。そのときに出会ったのが、フロリダ州パームビーチで進められていると紹介された
「Gold Coast」 というホテル・商業施設の開発プロジェクトでした。当時の私は、提示された資料や説明に説得力を感じ、「一度現地を見て判断したい」と考えました。現地を訪れ、安心したはずだった視察
- 私はパームビーチへ赴き、担当者の案内で建設予定地を見学しました。その場には重機が動き、作業員が作業を進めている様子があり、活気を感じる現場でした。担当者から「こちらが現在進行中のプロジェクトです」と説明を受け、私は実際に自分の目で確認できたことに安心し、投資を決断しました。しかし、後になってわかったのは、その建設現場は私が投資したプロジェクトとはまったく関係のない別企業の工事現場だったということです。当時は知る由もありませんでしたが、視察そのものが演出されていたのです。

投資後しばらくは特に大きな問題もなく、当初説明されたとおりのレポートが届いていました。しかし2021年、SEC(証券取引委員会) がプロジェクトに関する調査を開始し、資産凍結命令が出されたことで事態が大きく動きました。報道や資料から知ることになった事実は、次のようなものでした...
投資金は本来の開発には使われていなかった、一部は個人の借金返済や生活費に流用されていた、新しい投資金を既存投資家に回す「自転車操業」の構造だった。この現実を知ったときは、驚きとともに、静かな落胆を覚えました。2023年には、プロジェクト責任者とされた人物が有罪判決を受けましたが、使われた資金の多くが戻ってくる見込みは高くないと感じています。今回の経験から学んだこと
- この出来事は、海外投資の難しさを改めて考えるきっかけになりました。私は慎重なつもりでしたが、それでも見抜けない部分があったことを実感しました。特に..
プロジェクトの透明性 / 誰がどのように資金を管理しているのか / 第三者チェックの有無.. といった点の重要性を、身をもって感じた出来事でした。今振り返れば、この経験は決して「失敗」というよりも、今後の判断に活かすべき学びだったと思っています。そして私は、その後、別の選択肢へ..
その後、私は海外移住全体を見直し、いくつかの選択肢を改めて比較しました。その過程で、手続きの透明性や制度の安定性を重視し、他国の投資家永住権プログラムを選ぶことにしました。これは控えめに言っても、私にとってとても良い選択だったと感じています。今は新しい環境での挑戦に向けて、準備を進めているところです。
※ 本文は個人的な経験に基づくものであり、内容の一部はプライバシー保護のため調整しています。
関連記事: 資金の私的流用・詐欺・資産没収という共通点を持つ、直近5年以内の、上述のパームビーチ開発事件も含んだ、代表的な三つの事件の概要です:
1. トンプソン教育センター詐欺事件(ニューヨーク州)
時期:2022年逮捕 → 2024年判決 被害総額:約2,700万ドル
■ 事件概要
被告 Sherry Li と Lianbo Wang は、ニューヨーク州に「トンプソン教育センター」という新しい大学施設を建設すると偽り、150名以上の外国人投資家(主に中国人)からEB-5投資資金を集めました。しかし、建設工事は行われず、資金は高級衣料品・宝飾品・レストラン・豪華住宅・旅行費など、完全に個人的な用途に流用されていました。
■ 特徴:政治家との写真を使った信用操作
被告は複数の有力政治家への違法献金を行い、記念撮影を通して“信頼できるプロジェクト”を演出していた点が悪質とされています。
■ 結果
2024年、Li に対し懲役14年以上の判決。資産没収も命じられました。
2. サンフランシスコ・リージョナルセンター事件(カリフォルニア州)
時期:2021年起訴 → 2024年も清算手続き継続中 被害総額:1億ドル以上
■ 事件概要
RCを運営する Thomas Henderson は、歴史的建造物「トリビューン・タワー」の再開発や介護施設建設などの名目で、200名以上から投資資金を募集。しかし、資金は赤字レストラン事業の補填、自宅や別荘の購入、その他の個人利益に流用されていました。“新規投資家の資金で以前の投資家に返金する”というポンジ・スキーム状態であったことも確認されています。
■ 結果
SECと司法省により民事訴訟、刑事訴追の両方が行われました。裁判所選任の管財人が資産売却を進めていますが、返金には長い時間と大きな損失が見込まれています。
3. パームビーチ開発詐欺事件(フロリダ州)
時期:2021年SEC提訴 → 2023年判決 被害総額:約4,850万ドル
■ 事件概要
“Gold Coast” と呼ばれるホテル開発プロジェクトを装い、投資家を募集。しかし、被告 Robert Joseph Armijo は、開発を実行する意思が最初からなく、資金を即座に私的流用。個人の借金返済、生活費、新規投資家の資金を旧投資家に配当
→ 典型的ポンジスキームという構造でした。
■ 結果
SECにより資産凍結命令が出され、刑事事件では懲役6年、約3,400万ドルの賠償命令が下されました。
4. 3つの事件から分かる EB-5詐欺の傾向(2020〜2025)
■ ①「見せかけ」の巧妙化
政治家との写真(事件1)/ 有名建造物の名前(事件2)など、信用獲得の演出が年々高度化。
■ ② 資産回収は非常に困難
贅沢品や借金返済など、「消えてしまう形」で使われることが多く、投資家が満額を取り戻せるケースは極めて稀。
■ ③ RIA(2022)による監視強化
新法により、RCの監査・報告義務は強化されましたが、投資家自身のデューデリジェンスは依然として最重要。
5. 投資家が取るべき対策:デューデリジェンスのポイント
過去の資金流用問題の有無(SEC公開情報)/ 開発企業・RCの財務状況の透明性 / プロジェクトの実態(現地視察・建築許可の有無)/ 第三者監査の存在
/ 専任の移民弁護士を持つこと / EB-5は魅力的な制度である一方、リスク管理は不可欠です。
6. まとめ
EB-5詐欺事件は、高額投資、複雑な制度、投資家の地理的距離(海外)という構造的弱点を突いて発生しています。最新情報は USCIS の公式発表
および 信頼できる移民弁護士 から得ることが重要です。そして何より、投資家自身が 情報・プロジェクト・資金の流れを自ら確認する姿勢 が最も大切です。
EB-5 グリーンカード 参考リンク
☆ EB-5 概要 解説
☆ EB-5 申請 ビザ認可迄の流れ
☆ EB-5 お問い合わせフォーム
☆ グリーンカード解説
☆ 米国ビザ 各カテゴリー解説
最終更新:2026年1月12日
